出産は人生のビッグイベント。赤ちゃんとの新しい生活が始まる喜びに包まれる一方で、産後のママたちは心も体も変化し、大きな責任を背負うことになります。そのスタート時期をもっと安心してハッピーに過ごしてもらえたら──そんな想いで誕生したのが、神奈川県にある『マームガーデンリゾート葉山』(通称マームガーデン)です。
母体の療養・回復、新生児の安全を守る産後ケアの土台を重視しながら、「快適なリゾート」としての価値を追求した新しい形の産後ケア施設として、多くのママやパパたちから支持を集め続けるマームガーデン。代表の斎藤睦美さんに、施設誕生の背景や想い、そして日々進化を続ける原動力について伺いました。


プロフィール:斎藤 睦美(さいとう むつみ)さん
株式会社マムズ取締役社長。2018年、企業主導型「あんしんつぼみ保育園」の運営を手がける。保育を通じて子どもたちや家庭と関わる一方、実の姉の出産をきっかけに、産後の母親が直面する課題に関心を深める。2021年、日本最大規模の産後ケアホテル 『マームガーデン葉山』を開業(後にマームガーデンリゾート葉山に改称)。保育・飲食・宿泊業界のノウハウを活かし、「産後の女性が心から安心して快適に過ごせる場所」を目指す。産後ケアの必要性を社会に広めるべく、事業の発展とともに啓発活動にも取り組んでいる。
産後ケアとリゾートの融合。『マームガーデンリゾート葉山』が目指すもの

「産後の楽園でした」──利用者の声と真摯に向き合いながら日々進化
産後ケアの基盤を確立しながら、業界全体を盛り上げるために
──産後ケア施設の選択肢はまだ少ないのが現状ですが、どうあるべきだと思われますか?
たとえばウェディングなら「ガーデンがいい」「海辺がいい」「食事にこだわりたい」など、いろいろな選択肢がありますよね。産後ケア施設は、残念ながらそういった段階に至っていません。
施設の数自体が圧倒的に足りていませんし、「こういう環境で産後を過ごしたい」と希望を持っても、それに応えられる場所が少ないんです。そこは業界全体としての課題だと考えています。だからこそ、「私たちにできる進化を常に続けること」を意識しています。
──施設の進化とは、具体的にどのようなことでしょうか?
開業当初からリゾート感は加味する構想でしたが、最初はとにかく産後ケア施設としての基本をしっかり整えることを最優先しました。同時に、日々いただく利用者の声を真摯に受け止めながら「もっと快適に楽しく過ごしていただけるには…」と検討を重ねる中で、「本質的なリゾートの要素」を強化していきました。
たとえば、
- 海を見ながらBBQができるプラン
- カフェラウンジの充実
- 無料のアルコール提供(母乳でも軽くならOK)
- 好きなシャンプーを選べるなどアメニティの充実
- 好みに合わせた枕で快適な睡眠を
- 優雅なアフタヌーンティー
こうしたサービスは、すべて利用者の声を元に進化してきたものです。
「マームガーデンは産後の楽園でした」「ここに泊まりたいから、もう1人生みたい!」といった声をいただくこともあり、私たちにとって本当に嬉しいことです。同時に、「ますますご満足いただきたい、そのためには…」と、考え続ける原動力でもあります。

〈コラム〉「今までで一番幸せなお金の使い方」─パパが感じた産後ケアの価値
どうしてもまとまった費用がかかるので、泊まるまでは正直「高いな…」と思っていました。でも、実際に妻の様子を見て、自分でも体験してみて、これは「非常に価値のあるお金の使い方だ」と確信しました。
最初は10泊だけのつもりがそのまま3泊延泊、その1ヶ月後に7泊+3泊延泊、その2週間後にまた7泊して、その帰りには4回目の予約もしていました(笑)。
じつは、産後直後の1週間は、自宅で母も手伝ってくれて3人で育児したんです。でも、睡眠不足で3人ともイライラ。家の中がピリピリしていました。マームガーデンに来て、こんなに穏やかに過ごせるのかと感動しました。家に帰ってからも「またマームガーデンに行くことを目標にがんばろう」と思えたのも大きかったですね。
今、こうして夫婦で笑ってコミュニケーションを取れているのも、あの時間があったから。産後の過ごし方ひとつで、そのときの気持ちの余裕だけでなく、その後のコミュニケーションにまで影響が出るのか!と自分でも驚いています。
産後ケアの基盤を確立しながら、業界全体を盛り上げるために
──産後ケア施設として、どんな強みを持っておられますか?
有資格の助産師を含め、ベビールームには60名程度のスタッフが在籍しています。産後ケアは、「安心して赤ちゃんと過ごせること」「母体の健康が促進されること」が根底にあるからこそ、心からリラックスして過ごしていただくことができると思っています。そのため、専門知識を持つスタッフがしっかりとサポートできる体制を整えています。
産後はママ自身の体調も不安定ですし、赤ちゃんのケアも慣れないことばかり。ご自身のタイミングや赤ちゃんのペースに合わせて過ごせるように、スタッフが手厚くサポートします。
また、ご主人へのアドバイスやサポートも大事にしています。産後ケアはママだけのものではなく、家族全員へのサポートが必要ですから。

──今後の展望について教えてください。
施設としての「完成形」はなく、利用者の声を反映しながら常に進化し続けたいと思っています。
日々、多くのママやご家族にご利用いただく中で、状況や視点の違う感想や意見を多数寄せていただきます。そうしたひとつひとつの声にしっかり向き合いながら、より良い形にしていくこと。それが私たちのモットーです。 また、業界全体を盛り上げることも重要だと感じます。産後ケア施設はまだまだ選択肢が少ないのが現状なので、私たちがそのひとつとして役割を果たすだけでなく、「産後ケアの価値をもっと広め、業界全体を発展させるフックになれたら」と。
産後という貴重な時間を過ごす場所として『マームガーデンリゾート葉山』を選んでくださったみなさんの満足度を高めて笑顔で過ごしてもらいたい。そのために、10年後も20年後も、常に進化し続けていたいですね。
マームガーデンリゾート葉山を初めてご利用される方へ
Q. どのタイミングで産後ケア施設を検討するべき?
A. 安定期に入ってから産後のことを考え始める方が多いですが、「出産する産院を決めると同時に、産後ケア施設も決める」など、早め早めの検討がおすすめです。
妊娠中、「産んだ後のことがわからなくて不安」というのは誰しも感じることですが、産後ケア施設を先に決めておけば、その不安はなくなります。なぜなら、「何でもケア施設で聞けばいい!」という安心感があるからです。産院と産後ケア、両方を押さえておき、妊娠生活を安心して過ごしましょう。
Q. HPだけで決めるのは不安かも…
A. 『マームガーデンリゾート葉山』の場合、まず見学をおすすめしています。オンライン見学も可能ですが、土日祝と平日1日、無料の送迎バスもあるので、1週間に30組以上が見学に訪れています。
ひとりでも、ご主人やお母さまと一緒でもOK。館内をくまなく見学しながら、スタッフと話し、アフタヌーンティーやディナーの無料お試しもできるので、見学の半日自体も楽しむことができます!
Q.具体的にはどんな過ごし方ができるの?
A. 『マームガーデンリゾート葉山』には、現在3つのプランがあります。
フルサポート・リカバリープラン(産後すぐ / 10泊〜)
・産後の体をしっかり休めながら、育児の手技を学べる
・最も長期間の滞在が可能で、3週間ほど滞在する方が多い
リフレッシュプラン(産後1ヶ月〜 / 2泊〜)
・初めての赤ちゃん連れ旅行に最適
・赤ちゃんを預けて、大浴場でのんびりしたり、近隣の観光を楽しめる
・上のお子さんとも一緒に楽しめる
リゾートプラン(産後4ヶ月〜1歳未満 / 2泊〜)
・「4ヶ月を過ぎても利用したい!」という声を受けて誕生
・赤ちゃんを安心の託児サービスに預けて、リゾートホテルのように過ごせる


施設概要
- 施設名:産後ケアホテル マームガーデンリゾート葉山
- 対象者:生後まもなくから最大1歳未満まで
- 客室数:
・客室タイプ《 バリュー 》3室/定員:2名(新生児含まず)
・客室タイプ《スタンダード:マウンテンビュータイプ》10室/定員:2名(新生児含まず)
・客室タイプ《スタンダード:オーシャンビュータイプ》21室/定員:2名(新生児含まず)
・客室タイプ《 ハリウッドツイン》9室/定員:4名(新生児含まず)
・客室タイプ《 ロイヤルスイート》4室/定員:5名(新生児含まず) - 施設内設備:
ベビールーム、沐浴スペース、授乳スペース、足湯、岩盤浴、ハーブテント、エステサロン、大浴場(男/女)、マムズクラスルーム、ニューボーンフォトスペース、レストラン、ラウンジ、ワークスペース、カラオケ、ランドリー、キッズスペース - 付属講座:授乳指導、沐浴指導、育児講座等